林業の稼ぎ方

だれも教えてくれない!自伐型林業で稼ぐ方法 9選

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悩んでいる人

自伐型林業って稼げるの…?

みんなどうしてるの?

自伐型林業をはじめたいけれど、どうすればいいの?

こんな疑問にお答えします。

この記事の内容

  • 自伐型林業という働き方
  • 自伐型林業での稼ぎ方

この記事の信頼性

この記事を書いているぼくは、副業として自伐型林業をしています。

林業は日本にとって変えのきかない産業の1つです。

そのすばらしさを広げるためにブログなどで発信中。

» 週末に林業をしているぼくの自己紹介はこちら

すずき

会社員をやりながら、自伐型林業をしています。

自分のペースで楽しんでいますよ!

前置きが長くなりましたが、さっそく自伐型林業の稼ぎ方についてお伝えします!

この記事で林業をはじめる人がふえると嬉しいです。

自伐型林業という働き方

自伐型林業という働き方があります。

聞き慣れないと思いますが、ひとりでやる林業のことです。

個人で所有する山を管理して、そのときに伐採した木を売ったりして稼ぎます。

あくまで個人でやれる範囲というのが自伐型林業。

めちゃくちゃ広大な山林で、重機をつかって皆伐(ハゲ山にして)、すぐに木を植えて育てるというスタイルは自伐型林業ではむずかしいです。

自伐型林業のほとんどは間伐がお仕事

先祖代々、受け継がれてきた山を少しずつ手入れします。

木が密集していたら、育ちのわるそうな木を伐倒。

それを薪にしたりして有効活用。

収穫時期の木があったら、伐倒して業者に販売。

やれる範囲で間伐して、山のなかを整えていく感じです。

将来的に山をどうしていきたいのかを考えながら木を育てます。

林業は長期で取り組む稀有なお仕事。

自分の山の育て方が正しいかったのかどうかの答えを知る頃には、次世代へ受け継いでいかないといけません。

自伐型林業が地方創生の鍵になるかも…!

林業はハッキリ言って儲かりません。

そのため、就業人口は減少傾向。

国土の7割が山林という、自然に恵まれた環境ですが、管理しきれていないのが実情です。

そこで、自伐型林業にスポットライトが当たっています。

  • 相続した山をどうにか活用できないか
  • じいちゃんの育てた山を受け継ぎたい
  • 固定資産税をムダに払っているだけはイヤだ
  • 林業に少しでも貢献したい
  • 日本の自然を守りたい

さまざまな思いを持って山に関わっている人がいます。

ガッツリと林業に従事するのは、ためらってしまいますよね…?

そこでちょうど良いのが自伐型林業です。

「週末に自分の山の木を伐って売る」これだけで固定資産税くらいはまかなえます。

こういったちょっとずつの積み重ねが大切です。

ちょっとでも林業をやる人が増えることで、ほんの少し山が元気になって、地方創生へとつながる可能性を秘めています。

自伐型林業で稼ぐ方法 9選

悩んでいる人

自伐型林業をやってみたい…かも!

でも、お金にならないのはイヤだな……

林業で稼ぐ方法をとにかく集めました。

保有している山、その環境などによって、向き不向きがあります。

あなた自身が楽しめるかどうかも重要です。

これなら「絶対に稼げる」ではなく、「これで稼いでいる人がいる」という方法を9つ紹介します。

  1. 資材屋さんへ売る
  2. 木の駅プロジェクトへ参加
  3. 薪にして販売
  4. チップ業者へ買い取ってもらう
  5. 木材を加工して販売
  6. 昆虫採集をして販売
  7. 山菜収穫をして販売
  8. キノコを育成して販売
  9. 山の管理を請け負う

ちょっと林業っぽくないものもありますが……

山の恵みを利用するということで、林業として取り組んでもOKです。

①資材屋さんへ売る

もっとも林業らしい収益方法。

親の世代から育ててきた木を建築材として売る。

林業の王道の稼ぎ方です。

木材にはランクがあり、質の良い木材が高く売れます。

材料の区分け基準用途
A材まっすぐで曲がりのない材料、フシがないと価値が上がる建築、家具
B材曲がりのある材料、フシのある材料、小径の丸太主に合板
C材B材以下の木材チップ、パルプ
※明確な基準や定義はないので、業者によってバラつきます。

買い取ってくれる業者さんに持ち込むまでがお仕事です。

木を伐って、運んで収益化するシンプルな方法です。

樹齢150年のヒノキが眠ってる!!なんてことがあれば、臨時ボーナスのチャンスです。

②木の駅プロジェクトへ参加

知る人ぞ知る「木の駅プロジェクト

自伐型林業をはじめ、小規模の林業従事者の味方になっています。

国や自治体の補助を入れて、さまざまな木材を買い取る仕組みです。

本来なら、チップ材として3,000円くらいの価値しかない木材を、補助を入れて6,000円くらいの地元でしか使えない商品券と交換してくれます。

自治体によってバラつきはあるようですが、大枠はこういった制度です。

住む場所によっては「木の駅プロジェクト」が実施されていません。

近くにあれば、ぜひ活用したい取り組みです。

③薪にして販売

薪には一定の需要があります。

国民年金+薪販売で生計を立てている方もいますよ。

  • 薪ストーブの普及
  • 流行のテントサウナ
  • キャンプブーム

最近は薪の需要は少しずつ上がっているようです。

原油価格の高騰などが社会問題になっているので、薪への期待は今後も高まるかもしれませんね!

機械にたよれば、薪はだれでも作れるので参入しやすいです。

しかし、乾燥に2年もかかるので、売れるかどうかわからないものを2年前から仕込んでおく覚悟が必要です。

④チップ業者へ買い取ってもらう

どんな木材でも買い取ってくれるチップ業者。

木材をじゃぶじゃぶ燃やして燃料にしています。

重さに応じて買取金額が決まるケースが多いです。

  • 発電施設
  • 銭湯
  • 産廃業者

意外なところが買い取ってくれることも……

がんばって持ち込んでも、まったく労力に見合わない金額になることがほとんど。

全然おすすめできませんが、選択肢の1つとして知っておいても損はありません。

⑤木材を加工して販売

世の中に木材の製品はたくさんあります。

木工細工が得意・好きなら挑戦してもいいかもしれません。

メルカリやネットショップで調べて見ると、売れているものがたくさんありますよ。

参考にして作ってみると、意外とそれなりの物ができあがります。

  • スツール
  • 薪割り台
  • まな板
  • 木皿
  • 木のおもちゃ

簡単には売れませんが、丸太をそのまま売るよりも単価は高くなります。

木工細工が好きなら、自分のブランドを作って販売なんてことも…!

ワクワクする稼ぎ方ですよね!

実例:木材加工で成功した事例「ミズナラスティック」

「ミズナラスティック」というアイデア商品があります。

見た目はただの木の棒。

模様がレーザーで刻印されています。

ウイスキーのボトルに入れることで、樽熟成したような風味になるというのが売りの商品です。

»ミズナラスティックの会社サイトはこちら

すずき

ぼくもこんな商品を生み出したいなっ!

⑥昆虫採集をして販売

クヌギ、コナラ、などの樹液がでる木には、カブトムシやクワガタが集まります。

お持ちの山林にクワガタの集まる木があったらチャンスです。

なんと……売れます!

昆虫が売買される不思議な世界があるんです。

レアな個体が手に入ると高値で売れることも…!

林業によって、昆虫によい環境をつくりながら、昆虫採集をたのしめたらいいですよね。

»クワガタ販売サイト

⑦山菜など収穫をして販売

山の中にはいろんな植物がはえています。

  • 食べられる山菜
  • 装飾用の花
  • 仏壇へお供え用の木

たまたま育っている植物が、意外な活躍を見せてくれます。

自生していることがある山菜

  • ワラビ
  • ゼンマイ
  • つくし
  • よもぎ
  • ふきのとう

販売のために育てるのもいいですね。

仏事のためのシキミ、生花用の季節の樹木、などなど売れるものはたくさんあります。

なにげなく買っていたものを自分の手で育ててみてはいかがでしょうか。

⑧キノコ、原木を育成して販売

シイタケの栽培したことはありますか?

ニョキニョキという表現がぴったりなほど、すごいスピードで成長します。

原木、菌、栽培環境さえ準備できれば、素人でも育てることが可能です。

マンションのベランダでも栽培できてしまいます。

林業というより農業ですが、シイタケを育てて販売することで収益化できます。

それよりも、シイタケ栽培のための原木を切り出して販売の方が林業らしいですね。

  • クヌギ
  • コナラ
  • ミズナラ

直径12〜15cmくらいの丸太を適当な長さにして販売できます。

薪にするよりも単価が上がるので、買い手が見つかれば良い選択肢です。

⑨山の管理を請け負う

だれかが所有している山を整備して、手数料として人件費をいただくという働き方です。

山所有者で積極的に管理をしている人が少ないのがポイント。

山所有者

自分で林業するのはちょっと……

かといって、お金を払ってまでやりたくない。

固定資産税を払っているだけの山だけど、

先祖代々のものだから手放しづらいなぁ……

こういったニーズを汲み取るお仕事です。

作業手順は下記のとおり。

  1. 山の境界を確認
  2. 木、搬出の経路などの調査
  3. 売価の見積もり
  4. 補助金の見積もり
  5. お客さんと価格交渉、契約
  6. 自治体に伐採の届け出
  7. 山の整備を実施
  8. 木材の売却
  9. 補助金の申請
  10. お客さんに支払い

山の境界がそもそもわからないことが多いので、かなり手間がかかります。

売れる木材が少なくて、赤字になる山も存在します。

「自治体の補助金」「育っている木材価値」「搬出難易度」によって、利益が出たり出なかったり……

お客さんにお金を渡せたら御の字です。

山主さんはお金が手にはいって、自然環境は整備されて、林業をした人にはお給料が支払われる。

3方良しのビジネスモデルです。

自治体の補助がないと成立しないのが残念ですが……

まとめ:自伐型林業をはじめてみよう!

田舎に住んでいると、「山なんか持っていても…」なんて、ネガティブなことを聞く機会が多いです。

でも、うまく活用することで本当の資産になる可能性を秘めています。

今回紹介した9つの稼ぎ方以外にも、山を活かす方法はたくさんあります。

キャンプ場を運営したり、スキー場を経営したり、林業体験ツアーを開催したり……

工夫しだいで無限のポテンシャルがあると感じています。

自然のなかに入ると心地がいいものです。

虫や動物がイヤか、行くのが面倒とういうだけで、そもそも自然をキライな人なんていないはずです。

せっかく自然に恵まれた国に生まれて、林業に興味を持ったのなら、挑戦してみないともったいないですよ!