林業で副業…?
全然イメージできないけど…。
ちゃんと稼げるの?
林業なんて、副業になるの…⁈
こんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- 自伐型林業という働き方
- 林業を副業としてやるメリット
- 林業を副業としてやるデメリット
- 自伐型林業をする方法
この記事の信頼性
この記事を書いているぼくは、副業として自伐型林業をしています。
林業は日本にとって変えのきかない産業の1つです。
そのすばらしさを広げるためにブログなどで発信中。
会社員をやりながら、林業をはじめてみました。
自分のペースで木を伐って楽しんでいますよ!
前置きが長くなりましたが、さっそく自伐型林業についてお伝えします!
まったり楽しんでくださいね。
自伐型林業ってそもそも何…?週末だけで成り立つの?
林業ってだれでもやれるの…?
平日は仕事で忙しいから、週末だけでも大丈夫?
林業は自分のペースで働けます。
会社員として安定収入があるなら、なおさらです。
林業は年単位でそだてていく産業なのでじっくり取り組めます。
社会的な価値をうみだせる上に、身体をうごかして健康的。
ひかえめに言っても最高ですよ!
「自伐型林業」とは個人で小さくやる林業
自伐型林業と聞くと、あまりなじみがないと思いますが、「個人で林業をすること」を言います。
- 山林の木を伐る
- 木材をはこぶ
- 木材などの販売
- 枝打ちして木をそだてる
- 下刈り
- 苗木を植える
- 地ごしらえする
林業はやることがたくさんありますが、工夫すれば1人でもやれます。
持っている山を自分自身で管理する、というのも自伐型林業ですね。
いろんなカタチの林業があって、そのなかの1つが自伐型林業です。
林業はのんびりゆっくりでもOK
林業は1日くらいサボっても問題なし。
だから、週末だけでもじゅうぶん成り立ちます。
自伐型林業は副業・兼業におすすめですよ。
ルールだらけの会社員とは、ぜんぜんちがいます!
自伐型林業は時間に追われてやるような仕事ではありません。
今日やれなかったら明日、今週できなかったら来週、こんなふうに先のばしでも、困ることはほとんどありません。
なんなら、今年はこれくらいにして来年でいいや!という時間軸でもやれてしまいます。
- お客さんを待たせる
- 取引先に迷惑をかける
- 関係者を困らせる
こういったケースはNGですが、マイペースに仕事をしていてもOKです。
自伐型林業を副業にするメリット 5選
ここからは、自伐型林業を副業としてはじめるメリットを5つ紹介します。
実際に副業としてやっているぼくの本音です。
ずっと続けたいと思えるほど、林業はステキな仕事だと感じています。
1. 社会への貢献を感じることができる
林業をとりまく環境は決してよいとは言えません。
- スギ花粉の問題
- ヒノキ花粉の問題
- 就業人口の激減
- 各地での山林災害
- 害獣の問題
- 採算がとりにくい
- 木材価格の低下
あげればキリがないほど、林業に関する問題はたくさんあります。
そんな不遇な産業ですが、だれかがやらなければ、放置された山は荒れてしまうだけ…。
荒れた山林のスギを間伐するだけでも、社会貢献になるんです。
もしかしたら…
- どこかのだれかの花粉症をやわらげるかもしれません
- 荒れた山の土砂災害を防げるかもしれません
- 山に光がさして山菜が増えることで、害獣が人里に現れないかもしれません
こんな不確かなことですが、工場勤務をしているぼくにとっては、社会に貢献できていると感じます。
2. 自然のなかで時間を過ごせる
自然のなかで過ごすとリフレッシュできますよね。
- キャンプ
- ハイキング
- 山登り
- もみじ狩り
さまざまな自然を楽しむ方法がありますが、林業に勝るものはありません。
道なき道を歩くことも…
登山でも通らないような斜面をチェンソーを持って上がります。
すごく大変じゃない…⁈
木を伐っていると、全身に木クズをあびます。
木のいいニオイで五感が包まれますよ。
普通では味わえないね……!
ひと仕事を終えて、山のなかで淹れるコーヒーは最高!
キャンプのコーヒーよりおいしそう!!
自然のなかで時間を過ごすと、心身ともに癒されます。
平日は家と会社の往復につかれても、週末は自然のおかげでリフレッシュ。
3. アルバイトよりは時給が高くなる
販売するものによりますが、工夫しだいでアルバイトの時給よりは稼げます。
- キノコを育てる
- 山菜の収穫
- 木材を建築材として販売
- 薪をつくる
- 木の駅プロジェクト参加
- 燃料として買取業者へ
- 昆虫の採取
- 木工細工をネット販売
全てやっているわけではありませんが、収益化する手段はいくらでもあります。
大きく稼ぐことはむずかしいかもしれませんが、根気よく取り組めば稼げます。
週末副業でも時間をかければ大丈夫。
4. 身体をめっちゃ使うので健康になる
- チェンソーをつかって木を伐る
- 木材を軽トラに積む
- 山の斜面を登り降り
- 木を登る
作業の1つ1つが身体をつかいます。
重い木材を運ぶので足腰はきたえられ、チェンソーをかついで山を登るので体力アップ。
林業をはじめてから筋力がどんどんついています。
自然に楽しく、運動習慣・筋トレになっていますよ。
5. 童心がよみがえって、マジで楽しい…!!
木が倒れる方向をじっくり考え、切り込みを入れる瞬間。
樹齢40年を超えるスギの木を、チェンソーで切り倒したときの豪快な音。
倒れた木につぶされないように警戒する緊張感。
会社員では味わえない体験ばかり。
ぼくだけかもしれませんが……
木を伐倒するときに「幼少期のイタズラをしているドキドキ感」を思い出します。
ちょっと悪いことをしてる背徳感というか、危険な遊びをしているときの高揚感というか、こどもの頃の感覚がよみがえります。
大人になって感じてなかったので、不思議な気持ちでいっぱい。
木を伐っているのが楽しくてしょうがない!
自伐型林業を副業にするデメリット 5選
いいことばかりではありません。
ひとによってはデメリットになることもあります。
そもそも、林業は就業人口が少ないので人気があるとはいえない職業。
デメリットが人気のない理由でもありますね…。
1. 超肉体労働!めっちゃ疲れる
前述したメリットでは、身体を使うので健康的!なんて書いていますが、なかなか過酷な労働になります。
3〜10kgの重さのチェンソーを持って山を登ります。
必要な工具、飲み物などをかついで、さらに保護具を着用しているので、全身は登山装備よりも重いかも。
登山道を歩くわけではないので、道なき道をすすむこともあります。
運動不足で急にはじめたら倒れてしまうくらいの肉体労働です。
20〜30kgの木材を運ぶことだってあります。
ぼくは副業なので、1日に4〜5時間くらいしか作業しませんが、かなり疲れます。
林業で生計を立てているひとには頭が上がりません。
2. とにかく危険がいっぱい!
林業はほかの産業とくらべて、ズバ抜けて災害がおおいです。
- チェンソーでの事故
- 倒木での事故
- クマに襲われる
- ハチに刺される
- ヘビにかまれる
- 斜面で転倒
- 崖からの滑落
あげればキリがないほど、危険がちかくにあります。
自然が相手なので、対策にも限界が…。
危険ととなりあわせで働いているひとがほとんどです。
3. はじめるのに初期投資が必要
林業をはじめる場合、かなり費用がかかります。
- チェンソー
- 軽トラ
- 保護具
- クサビ
- ハンマー
中古品でそろえたとしても、50万円くらいは予算が必要です。
なにかをはじめるのに、初期費用が必要なのは当然ですが、かなりお金がかかるというのは知っておきましょう。
4. 自伐型林業だけでは大きく稼ぎにくい
ガッポリ稼いでやる!ってひとには林業は向いていないかも…。
努力と工夫しだいでは、じゅうぶんなポテンシャルはあると思いますが、人気な副業と比べると稼ぎやすさは劣ります。
本業として林業をやられている方でも、会社員をしていたほうがラクで給料がいいなんてこともザラにあります。
もともと大きく稼ぐには向いていない職業なので、たのしく木を伐って、ついでにお金になるくらいの感覚がよさそうです。
大規模な組織でやることができれば、しっかり稼げそうですが……
自伐型林業からはかけはなれてしまいます。
5. 補助金ありきでオワコン…?
林業は国や自治体の補助金がないと成り立たない業界です。
うまく商品化して稼いでいる事業者さんもいますが、ただ木を伐って売るだけでは二束三文です。
貴重な木材だとしても……
- 需要が限定的で流動性が低い
- 大きいので運送コストが高い
- 乾燥させるための保管コストがかかる
などなど、思ったようには売れず在庫が増えてしまうことも。
手間や労力のわりにはお金にならないというのが実態です。
そこで、国や自治体が補助をしています。
代表的なのが「木の駅プロジェクト」というもの。
素人が伐って集めた木でも、規格寸法になっていれば相場の2倍程度で商品券と交換してくれます。
自伐型林業をはじめてみよう! 3ステップ
ここまで、この記事をよんでいるあなたは、そうとう自伐型林業に興味があるのではないでしょうか。
実際に自伐型林業をはじめるには大きく3つのステップをふみます。
Step1. 自伐型林業がやれる山林を見つけよう!
自伐型林業に興味を持つということは、親から山を相続していたり、田舎住まいの方が多いのではないでしょうか…?
都会に住んで、山を持っていないのに興味を持ったのなら、いい意味で変態です。
どんな理由であれ、自伐型林業は最高の仕事なので、一回でもいいのでやってみましょう!
そのために山が要ります。
- 山を買う
- 山を借りる
- どこかで雇われる
- 受託して山を整備する
いろいろと方法がありますが、いきなり山を買うのはおすすめできません。
キャンプブームで山を購入した人の末路を調べると、悲惨な話はいくらでもでてきます。
- いらなくなっても、すぐには売れない
- 固定資産税がかかる
- 維持管理費がかかる
- 自然災害に巻き込まれるかも
- 害獣対策が必要かも
とにかく最初は、だれかに山を借りたり、林業体験などを通じて仕事を斡旋してもらいましょう!
お近くの森林組合に相談してもいいかもしれません。
Step2. 自伐型林業がやれる道具をそろえよう!
次に道具を手に入れましょう!
丸腰では草むしりくらいしかやれることがありません。
- チェンソー
- ヘルメット
- 防護服
- チェンソーブーツ
まずは、チェンソーを使うのに必要な装備をそろえます。
チェンソーは命を落としかねない危険な道具です。
しっかり使い方を勉強して、保護具を身につけてから、木を伐りましょう。
Step3. さっそく木を伐採してみよう!
気軽に木を伐ろう!なんて書きましたが、しっかり勉強してからはじめましょう。
自治体の林業体験や、森林組合のイベントなどでも体験できるかもしれません。
お近くの市役所に問い合わせてもいいかも。
今ではYouTubeなどでも木の伐りかたが学べます。
しっかりと安全にやれるようになってから、細い木を伐ってみましょう!
ぼくは一発目から樹齢40年のスギを伐って大変なことになりました。