工場勤務の残業で疑問があるあなたに、ベテラン工場勤務者の生の声をお届けします。
どうして工場勤務は残業が多いの?
喜んで残業する人もいるけれど、
自分は嫌だよ…
早く帰りたい…
僕は大手製造業に勤めて、様々な職場を渡り歩いてきました。仕入れ先の採算改善などで中小企業の工場に入り込んで仕事をしたこともあります。そんな僕が工場勤務のリアルをお伝えします。
工場勤務の残業実態。帰れない理由 4つ
この記事では

1. 生産量増加による残業
もともとの計画より生産量が増えたパターン。
- 1,000個/月 生産計画
- 想定以上にお客さんがめっちゃ買ってくれる
- もっと作ろう
- 1,200個/月 生産計画
- 残業させて対応しよう
長期的に増加が見込めそうなら、
従業員を増やしたり、
設備投資をして生産能力を上げます。
しかし、ほとんどの場合は…
今後の生産量が減る可能性があるので、
人や設備を増やすよりも残業で対応がお手軽です。
経営者は嬉しいけれど、
早く帰りたい作業者は嬉しくありません。
儲かるから嬉しい!
残業ばっかり!
早く帰りたい!
2. 生産能力の低下による残業
想定していた生産能力が確保できないパターン
- 従業員が急に辞めてしまった
- 不良が多く発生する
- 設備がよく止まる
- 設備が壊れた
このような想定外が多いと、
計画通りの生産をすることはできません。
残業で生産量を確保することになります。
経営者も作業者も嬉しくありません。
儲からない。
早くどうにかしろや。
ずっと残業!
早く帰りたい!

3. 生産量を調整しての残業
管理者のさじ加減で残業しているパターン。
- 他職場より暇になると人が取られるから
- 暇だと思われると余計な仕事が増えるから
- 適当に残業したいから
このような自分勝手な管理者の考えで、生産するペースやデータを調整していることも。
「そんなことあるわけないでしょ。」と思うかもしれませんが、僕は実際にいくつかの職場で目にしています。
管理職まで出世すると、大企業なら時給3,000円を超えてきます。
家に帰る理由がないから、残業してお金稼ぐと考える人は意外と多いです。
経営者も作業者も嬉しくありません。
無駄な残業じゃないか。
けしからん!
(クビにしたい。)
なぜか残業!
早く帰りたい!
4. そもそも残業を含んで生産計画されてる
生産計画の段階で残業することが決まっているパターン。
生産技術者は儲かるように最適解を検討します。
- 設備の償却費
- 人員配置数での人件費
- 月産数量から生産スピードの最適化
- 不良率
- 稼働率
上げればキリがないほど複雑な経済計算をしています。
その段階で、作業者に毎日2時間の残業をやらせるのが最適と決まることもあります。
経営者は合理的な判断と解釈し、作業者は嬉しくありません。
必要な残業だ。
バリバリ働け。
常に残業!
早く帰りたい!
残業は作業者ではどうすることもできない
残業の理由を見ての通り、作業者がどうこうできるものではありません。
会社員としてある程度は従うほかありません。
やれることはマインドを少しプラスにすることです。
工場勤務でモノを作るということは、それを買ってくれるお客さんがいるということです。
必要な人のもとへ届けるため、多くの人が必要としているから、そんなことを考えてモノを作れたら素敵ではないですか?